声優という仕事

声優という職業の確立

ラジオドラマ時代やテレビアニメ創生期のころ、声優という職業は確立されておらず、舞台俳優や放送劇団出身者などが吹き替えをするケースが多かった。当時は声優の学校など考えられない時代であった。70年代後半のブームで、声優養成学校が設立され始め、このころから、最初から「声優」を目指した者が登場し始めた。2000年代に入り、ブームは落ち着いてきたものの。声優の志望者は増える一方で、それに伴い養成学校も増えていった。現在では50に近い養成学校がある。声優を目指したい者は以前はなる方法が皆無であったが、今は養成学校に通うことで夢に近づくことができるようになった。しかし、そこを毎年1万人もの人数が卒業してくる。

競争率ますます激化の時代へ

卒業した1万人のうち、実際に声優になれるのは数%という。また、運良く仕事があったとしても、職業として定着する者はさらに少ない。現代では回転率も高いため、長期にわたって職業として生活できているものとなるともっともっと数は少なくなる。この状況は今後もそう簡単に変わりそうにない。年間に制作されるアニメの本数には限りがあり、必要とされる声優数にも限度がある。それ以上の数の卵が毎年1万人出てくる。追いつくわけがないからである。競争率は激化の一途をたどるのみである。声優という職業への夢を見るのは優しい時代になった。しかし、実際に職業にするには非常に厳しい時代になったともいえるだろう。ただし、最後は誰よりも声優になりたいと願う強い意志が夢をかなえるものだと考える。夢を追いかける者は、ぜひともあきらめることなく、強い意志をもって挑戦してもらいたい。